今回は、動画を簡単に高画質化できる『HitPaw Video Enhancer』というツールをご紹介します。
実写風の動画だけではなく、アニメーションスタイルのものや、風景画など様々な動画に適応可能です。
また、AIで生成した動画にも使えるので、使い方次第ではとても便利なツールです。
早速使い方をみていきましょう!
HitPaw Video Enhancerのダウンロード方法
まずはこちらのリンクから、HitPawのサイトを開きましょう。
左下の無料お試しボタンをクリックします。
MacとWindowsの選択肢があるので、まちがえないようにしましょう。
するとダウンロードがスタートします。ダウンロードしたアプリを開くとこのような画面になります。
これで、もう準備は完了です。
アニメ動画を高画質化してみる
まずはアニメ動画を高画質化してみましょう。
こちらの牛と豚のキャラクターが走っている動画を使用していきます。
使い方はとても簡単で、こちらの点線部分に動画をドロップするか、ファイル選択から適用したい動画を選択します。
すると、アプリに動画が反映されました。
再生マークを押すと、Beforeの状態を確認できます。
右の部分を見ると、モデルをいろいろ選べるようです。一番上は、動画全般におすすめのモデルです。
動画のスタイルがわかりづらいときに、使うと良いと思います。
その下にはアニメ専用モデルという選択肢があります。
この動画はアニメなので、こちらを選択してみます。
効果のプレビューというボタンを押すと、前もってどういった変更がされるのかを確認することができます。
ズームをしてみるとよくわかるのですが、明らかに画素数が上がり、鮮明になっています。
写真を高画質化するツールはよく見かけますが、動画もこのクオリティで高画質化してくれるのはすごいですね。
解像度や、ビットレート、フォーマットなどの細かい設定を終えたら、エクスポートボタンをクリックしましょう。
ここでは特に変更を加えず、そのままの状態にしています。
動画の進行状態が、パーセンテージで表示されます。
4Kの最高画質にしたんですが、数分で完了しました。
処理時間はパソコンのスペックにもよると思うので一概には言えませんが、思いの外早く完了しました。
出来上がった動画はこんな感じです。
プレビューの通り、かなり鮮明に書き出してくれているのがわかります。
比較してみると、よりわかりやすいと思います。
AIで生成した動画も高画質化できる
それでは他の動画でもみていきましょう。
以前の動画でご紹介した、Pikalabsというツールで作成した動画で試してみましょう。
いくつかあるのですが、このおじいさんの動画がわかりやすそうなので、こちらにしましょう。
喋っている様子がわかるのですが、顔がぼやけてしまっているので、改善できるか試してみましょう。
先ほどと同じ流れで、動画を点線部分にドロップします。
ひとまずジェネラルノイズモデルでプレビューを見てみましょう。
しばらく待っていると処理が終わりました。
ズームで見てみると、しっかり洋服は鮮明になっているのがわかります。一気にリアルな質感になったように思えます。
しかし、顔の方をみてみると、そこまで変化が無いように思えます。
変な顔をしている部分でストップしている影響もありますが、それにしても変化が少ないのがわかります。
試しに他のモデルでもプレビューを見てみましょう。
こちらのポートレート専用モデルというものが、人物に特化したモデルのようなので、試してみます。
先ほどと同じように、プレビューボタンを押してしばらく待ちます。
するとこのような結果になりました。
先ほどよりも目や鼻などが、くっきりとした印象があります。
元々の動画がかなりぼやけているにも関わらず、かなり補填してくれています。
ちなみにプレビューはクリックで比較できるのですが、ジェネラルノイズモデルよりも、ポートレートの方がやはり良さそうです。
こちらを適用して、動画を生成してみましょう。
出来上がった動画がこちら。
顔がだいぶはっきりと生成されました。Beforeと比較してみると、かなり高画質になったことがわかると思います。
AIで生成する動画は、まだ低クオリティのものが多いですが、このツールを使えばだいぶ改善することができます。
ちなみに、海外ではAIで生成した動画を活用して、再生回数を伸ばしているチャンネルも多く見かけます。
基本的には生成AIで作ったものをつなぎあわせているのですが、このツールを使って更にクオリティの高い動画を世界に展開しても、面白いと思います。
日本では、まだまだ動画生成AIに関する、代表的なチャンネルのようなものがないので、なかなか穴場のジャンルかと思います。
白黒動画をカラー化することも可能
それでは、別の機能も見ていきましょう。
今まで見ていただいたものは、高画質に改善するという機能がメインでしたが、実は白黒動画をカラーにすることもできます。
それでは試しに、こちらの白黒動画をカラーにしてみましょう。
使い方はとても簡単です。先ほどまでと同じように動画をドロップして、カラー化を選択するだけです。
今までと同様に、プレビューで使用後のイメージを確認することができます。
このように、かなり鮮明にカラーリングされていることがわかります。
あとはエクスポートを押して、放置していれば動画ができます。
できた動画がこちら。
プレビュー通りに、しっかりカラー動画になっていることがわかります。
昔の動画をカラーにして動画にするだけでも、それなりに話題になるかもしれません。
著作権的な問題は考慮していただきつつ、うまく活用してみて下さい。
これも海外のチャンネルでよくみかけるんですが、昔の動画をカラーリングして投稿している動画がものすごい再生回数を記録していたりします。
日本の昔の動画をカラーにしても、非常に面白いと思います。
StableDiffusionで生成した動画で試す
それでは最後に、一番気になっていた、StableDiffusionで生成した動画でも試してみます。
こちらは以前の動画でご紹介した、deforumという機能を用いて生成した動画です。
どのモデルが一番適しているのかわからないので、プレビューで確認してみましょう、
まずはポートレート専用モデルをみてみます。
くっきりしたのですが、少し主張が強すぎるような気もします。
元々の動画の柔らかい雰囲気を活かしたいので、ジェネラルデノイズモデルのプレビューもみてみましょう。
こちらの方が、シンプルに高画質化してくれそうですね。
このように、動画によって適したモデルが異なるので、プレビュー機能を使うことをおすすめします。
しばらく待って、できた動画がこちらです。左がbeforeで右がafterです
こちらは完全にAIのみを使って作成した動画ですが、HitPaw Video Enhancerのおかげでより鮮明な動画になりました。
たとえ小さいサイズで動画を書き出しても、このように後から高画質化できるのはとても朗報かと思います。
料金について
今回ご紹介したHitPaw Video Enhancerというツールは、本格的に使いたい場合は課金が必要になります。
契約の長さによって料金が異なりますが、一年契約が一番推奨されているようです。
ちなみにMacとWindowsでは若干値段が異なります。購入する際は、選択を間違えないように注意しましょう。
オンラインサイトについて
HitPaw Online AI Video Enhancerという、オンラインで変換できるサービスもあります。
UIは異なりますが、基本的な使い方・機能などは上記とほとんど同じです。
PCにソフトをインストールする必要がないので、より手軽ではあるのですが、アップロード速度などはネット環境に依存します。
自身の環境や目的に応じて、PCソフト版とオンライン版とで、どちらを使うか選択するのが良いと思います。
ちなみに料金はソフト版とは若干異なります。
契約期間によって処理サポートの容量が異なりますが、週単位でも選択できるので「ひとまず1週間くらい試したい!」という方には、オンラインも検討してみてください!
まとめ
以前より話題のツールでしたが、最近ではAIの動画生成にも役立つ、と再評価されているようです。
個人的にもステーブルディヒュージョンや動画生成AIとの連携が、すごく使い勝手が良さそうだと感じています。
気になった方は、ぜひ無料版を試してみてください。